監修:ソフラブ・モヘビ
詳細はこちら→https://www.artweektokyo.com/video/
「AWT VIDEO」は、海外を拠点に活躍するキュレーターが厳選した映像作品を上映するビデオプログラムです。出入り自由なパブリックスペースの特設会場で、誰でも無料で作品を鑑賞できます。2024年はニューヨークのスカルプチャーセンターのディレクターを務めるソフラブ・モヘビが監修。「飛行機雲か山脈か」と題し、13名のアーティストによる14作品を上映します。
監修者ステートメント
積雲の時間と墓地の時間はどのように交わるのか? あるいは芍薬の時間と溶岩の時間は? 儀式や慣習は、時間やその集団的体験に形を与え、一時的に同調させる装置である。それは人間の時間と宇宙の時間との横断を可能にし、皮膚と星々を、思考と巨礫とを結びつける。デジタル化された時間は、私たちの時間体験を解体する。そうして生み出された共存する時間性は、様々な経路を通じて消え去り、絶えずわずかな同期のずれをつくり出す(海景の一瞬、冠水した村落の一瞬、クリームブリュレの一瞬、爆弾跡の一瞬……)。他方、人間活動の大半を回すために採掘した、先史時代より堆積する生体物質を燃焼することへの過度の依存は、不確かな未来を描き出し、現在生きているすべての生命体を危険に晒している。ばらばらに解体された現在やその不安定な時間性は、「共にある」ための儀式や長く続いてきた様式を断絶すると同時に集団性の新しい形式を想像させる。
本年のAWT VIDEOは、アートを存在のための儀式を移行する場としてだけでなく、新たな共存のための形態を模索する場としても考えていく。「飛行機雲か山脈か」と尋ねる者がいた。同一のカテゴリーに属さない比較困難に見える問いだが、何よりもまず、それは本プログラムの作品群が刻む時間の風景の崩壊を物語るものである。それはどこか詩人のレイ・アーマントラウトが「Simply」(『Go Figure』、2024年)で問うたものに似ていなくもない。「最古の祖先は/加速者だった。/彼らは変化を食した。/私たちはどうなるのだろうか?」
出展作家
岩根愛
加藤翼
エドガー・カレル
笹本晃
ティシャン・スー
ティントン・チャン(張碩尹)
蜷川実花 with EiM
野沢裕
廣直高
三宅砂織
山本篤
吉増剛造
ミルジョーン・ルペルト
開催概要
会場
三井住友銀行東館 1F アース・ガーデン/千代田区丸の内
(バス停:B1、F2)
https://www.artweektokyo.com/map/?open=3833
会期
11月7日(木)–11月10日(日)
会場時間
10:00–18:00
料金
無料